相続の現場でよく聞かれる質問についてご紹介したいと思います。

<質問>
親が要介護状態になり、同居している長男が世話をする、というのはよくありますが、
相続が発生したときに、この長男夫婦の貢献度は相続財産に反映されるのでしょうか?

<回答>
介護をするなど、親への貢献度によって、相続財産が増えることを“寄与分”といいます。
しかし、寄与分はそう簡単に認められません。判断のポイントは、介護によって長男がどの程度の貢献をしたか。
“介護に専念した”と言えなければなりませんから、会社員をしながら介護をした程度であれば、寄与分は認めらず、現実的には高いハードルです。

<質問>
親の事業を手伝っていたら、相続分は増えるのでしょうか?

<回答>
親の事業を手伝っていた場合、寄与分が認められれば相続財産が増える可能性があります。
判断のポイントは、子供(相続人)が事業を手伝った結果、父親(被相続人)の財産が増加、あるいは維持されたかということです。
よって、週に一、二回手伝っていたという程度ではまず認められないと思った方がよろしいです。

<質問>
相続発生後に口座は凍結されると聞いたことがありますが、親の預金は引き出せるのでしょうか?

<回答>
相続が発生すると、金融機関の口座は凍結されて引き出しなどはできない、そう思っている人は意外に多いです
ただ実際は、金融機関に相続の発生を知る術はありませんから、相続人が届け出ない限り、資金移動はそれまで通り可能であるのが一般的です。

 

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